こんにちは!
中学受験を意識するようになると、「小学校の授業、正直、無駄じゃない?」という声を時に耳にします。
正直、その意見は全く理解できないわけでもなく、効率だけを考えれば確かに一理あるかもしれません。
塾ではテキパキ進むのに対し、小学校の授業は「一人ひとりの理解を待ちながら」進むこともあります。学習スピードに個人差がある中、既に分かっている子供たちにとっては退屈に感じる場面も多いでしょう。
中学受験組としては、塾で習っていた内容をもう一度ゆっくり復習するような時間に感じるかもしれません。「だったらその時間、他のことに使いたい」と感じるのも、無理はないと思います。
それでも“非効率”の中にある大切なこと
一方で、私はこの「非効率な時間」こそ、実はとても貴重だと思っています。なぜなら、小学校の授業は、学力以外の力も育てる場だからです。
- みんなで考えを出し合いながら進めるディスカッション
- 誰かがつまずいているとき、手を止めて待つ
- グループで協力して解決する活動
こうした授業の中には、「効率」では測れない社会性や共感力、協働力が育つ要素がたくさんあります。中学受験に直結するのか?と問われれば、たしかにすぐには繋がらないかもしれません。でも、人生を生き抜くための土台になる力は、確実に育っていると思うわけです。
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中学受験生に伝えたい 勉強よりも大切な100の言葉 「二月の勝者」×おおたとしまさ [ 高瀬 志帆 ]
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効率重視の怖さ
勉強は「効率」が大事です。それは受験において、とても正しい戦略だと思います。
でも、子供の時代から「効率」「成果」ばかりを求めすぎると、ミスを恐れて挑戦しなくなったり、人との違いを許容できなくなったり、そんな危うさもあるように感じています。
子供にとっては、無駄に思えるような遠回りや待ち時間の中で、人と協力するとはどういうことか、誰かのペースに合わせる優しさ、そういった人間としての学びがあるのかもしれません。
親もバランス感覚を忘れずにしたい
私自身も、「もっと効率よく学べたらいいのに」と思ったことは正直あります。でも、だからこそ、「効率」と「人間らしさ」のバランスが必要なんだなと、日々感じています。
学校の授業は、確かに受験に直結しない部分もあります。けれど、それを「無駄」と切り捨てず、「今しか経験できないことがある」と受け止められるようになりたいです。子供が社会で生きていくうえで、必要な力は勉強だけではないからこそですね。
無駄に見える時間が、後になって本当に必要な時間だったと思える日が来るかもしれません。効率と豊かさのバランスを大事にして、子供の将来を見つめていきたいと思います。
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